ポケットティッシュの利用率の高さと販促効果の関係性

2015年10月07日
ポケットティッシュの利用率の高さと販促効果の関係性

みんなが“いつでも使う”ティッシュだからこそ実現した販促効果

ポケットティッシュを使ったことがない人はそう多くないと思います。ポケットティッシュの特徴は、多くの人にとって、「いつでも鞄に入れておいて損はない」、「邪魔にならない」ものだということです。それが、他のノベルティにはない特性があるのです。年齢、性別を問わず、どんな人にもニーズがあるため、いろいろな商品やサービスの販売促進ツールとして長年利用されています。では、日本におけるポケットティッシュの利用率の高さと、販促ツールとしての有効性の関係性を探っていきましょう。

目次

ポケットティッシュをもらう人は、ある程度広告にも目を通している

ある会社の2009年の7月の調査によれば、20~40代のネットユーザー中、男女575名の回答を集計したところ、ポケットティッシュを購入したことがある人は28%強、街中で配られるのを受け取ったことがある人は77%強との結果が出ています。さらに、20%強の人は、配っていたらいつでも貰う、と答えていることから、かなり気軽に受け取っているようです。


また、ポケットティッシュを受け取ったことがある人に、そこに記載された広告を見るかどうかという質問に関しては、「いつも見る」が約17%、「たまに見る」が約55%との回答を得ました。


つまり、70%以上の人々が、何かしらの情報をポケットティッシュ上の広告から得ているということです。また、その広告主に何かしらのコミュニケーションを取ったことがあるという人は3.8%に上っています。


そして何より、街中で配られていたポケットティッシュを使うかという質問に関しては、使用頻度はともあれ、99.8%の人が「使う」と回答しており、そのなかで、自宅で使うという人が15%弱、持ち歩いて外で使うと回答した人が85%以上と大多数に上りました。


国民の総意見というわけではありませんが、調査からも、かなり多くの人がポケットティッシュを利用し、かつその中にある広告内容も比較的に目を通していることが分かります。

レストランにも置かれ始めているポケットティッシュ

ティッシュは、食事の時やトイレなどでかなりの頻度で使われます。最近では居酒屋やレストラン、焼肉屋などのレジの卓上にガムやアメと一緒に広告入りのティッシュが置かれているケースが多くみられるようになりました。


飲食店側も、ティッシュという汎用性の高いアイテムを渡すことで、一度利用してくれたお客様の記憶にさらに残るようなマーケティングをおこなっているのです。


自身の生活圏の中の飲食店が作ったポケットティッシュに、ドリンク無料券や初回サービス利用料の割引券などが入っていれば、長期的なタイムスパンで見たときには、かなり再度利用する頻度がかなり高まると考えられます。

季節的には春が一番、日本人の大敵「花粉症」対策にポケットティッシュが有効活用

ポケットティッシュの利用率の高さと販促効果の関係性

ポケットティッシュはオールシーズンで利用されますが、強いて言えば秋から春にかけて重宝されます。なぜなら、花粉症や風邪をひいている人が多くなるからです。


特に春は多くの人にとって花粉との戦いの季節です。


花粉症患者は増加の一途を辿っているといわれており、スギ花粉症だけで全国に1500万人以上、日本の花粉症の総人口は2000万人以上といわれています。


仕事中、花粉症で急に鼻水が出てしまう時など、ポケットティッシュはなくてはならない存在ですので、普段であれば街中でポケットティッシュを受け取らないという人も、この時期には受け取るという傾向もみられるようで、春先は実際街中でもティッシュ配りが多くなるようです。


ちなみに、夏は風邪や花粉症から解放される時期でもありますが、そんな時にはポケット型のウェットティッシュなどが重宝されます。涼しさの維持に加え、汗を拭きとるときには非常に役立ちますから。


 

日本人の特性とコストの安さでコスパが高いポケットティッシュマーケティング

ポケットティッシュの利用率の高さと販促効果の関係性

販促系にはチラシのポスティングや新聞折り込み、ネット広告などたくさんの種類がありますが、ポケットティッシュは一番効果がある(一説には、新聞折り込みの100倍の効果)と言われているには、このような理由があったのです。


なお、実は「ティッシュを無料で配る」というマーケティング手法は日本独自のものです。なぜそんなことができるかといえば、小規模での制作でも1個10円前後というコスト的な安さに加え、季節を問わず長期間保管しておけるという商品特性上、大量発注すればさらに安くなるのです。そして、海外ではそこまでポケットティッシュは使われないという文化的な違いもあります。


つまり、ティッシュにおける販売促進マーケティングは、日本人のポケットティッシュに対する使用頻度の高さと、商品特性上の強み、コスト面の安さなどを主な要因として、その高い効果を維持し続けているのです。

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