販促品を受け取ってもらうためのアイデアとは?品物の企画から配布方法を解説
企業や商品の広告宣伝ツールとして、販促品はさまざまなシーンで利用されています。しかし、販促品を受け取ってもらい、かつプロモーション効果を高めるには、具体的に何からはじめるべきなのでしょうか?
ここでは、販促の基礎知識を踏まえ、販促企画の進め方と代表的な販促品のアイデアについて解説します。
- 目次
■効果的な「販促」を行うために必要なものとは?
販促の基礎知識を踏まえ、販促をより効果的にする方法について見ていきましょう。
◇「販促」とは、「プロモーション」を意味する「販売促進」の略語
販促とは「販売促進」の略称で、セールスプロモーションと呼ばれることもあります。消費者の購買意欲を高め、商品の購入やサービスの利用を促すための活動を指します。販促は実店舗だけでなく、メーカーやEコマースサイトなど、商品を扱う企業にとって欠かせません。
◇販促の基本
販促の最大の目的は、消費者に商品を購入してもらうことです。その目的を達成するには、「5W2H」を決めることが販促の基本です。
・Why……販促の目的と目標を決める
・When……販促を行うタイミング
・Who……販促をするターゲットを明確にする
・What……ターゲットの購買意欲をそそるために何を伝えるか
・Where……販促を行うシチュエーションや場所選び
・How much……販促の予算や規模を決める
・How……上記6項目をどう表現するか
このように、目標やターゲット、タイミング、場所、予算などをすべて考慮し、具体的に何をどう表現するかを決める活動が販促に欠かせません。
新聞やテレビ、雑誌などのマス広告や、インターネットの普及によるメールマガジンやSNS、動画といったデジタル広告など、販促の手段は多様化しています。しかし、消費者の行動が変わったとしても、販促の根本的な活動は変わりません。
◇販促品には消費者のペルソナを徹底的に考える必要がある
ペルソナとは、ターゲットとする顧客の性別や年齢、収入などを具体的にイメージした典型例となる人物像のことを指します。販促品におけるペルソナの重要性は、どのような人に対し、どこで、何の目的で受け取ってもらうのか、という点を明確にすることです。
これは「4P」という販促の概念に通ずるもので、どれか1つでも欠けると販促品を受け取ってもらえなくなります。(※4Pとは、Product:製品、Price:価格、Place:流通、Promotion:販促 の4つです。)
■販促企画・アイデア出しで大切なこと
販促の企画とアイデアを出す際は、次の点を考慮する必要があります。
◇ターゲットユーザー・ペルソナを明確にしてから販促企画・アイデア出しをする
販促企画・アイデア出しをする際には、販促品を配布したい具体的なターゲットユーザーとペルソナを設定することが先決です。ただし、単なる理想像を掲げるのではなく、どのような販促品を望んでいるか、どのような場面で渡されると受け取るのか、といった、消費者の立場に感情移入や共感を持つことが重要です。
また、ペルソナを明確にすることにより、ターゲットの認識のズレがなくなるというメリットもあります。販促はチーム全員が目的を正しく認識し、一丸となってプロジェクトを進めなければなりません。認識のズレをなくすことで、不用意な業務を削減できるうえに、より具体性を持った販促企画を打ち出すことができます。
◇ペルソナになりきって行動してみてアイデアを出す
販促品はただ受け取ってもらうだけでなく、その後に商品を購入したり、サービスを利用したりといった行動につなげる必要があります。そのためには、ペルソナとなるユーザーの行動をリサーチし、ペルソナの人物になりきって、販促品の受け取りから行動までを実体験してみると効果的です。
例えば、女性をターゲットにした販促で、ポケットティッシュを販促品に利用したとしましょう。どこでティッシュを受け取るのか、どの場面で広告面を見るのか、どのような思考で利用を検討するか、という流れをイメージするのです。
ポケットティッシュは販促効果の高いツールとして広く利用されており、割引券やクーポンを付けてプロモーションする方法もあります。「ティッシュを使う場面で広告を見る→割引券があることに気付く→お得感から利用を検討する」というペルソナの行動は、なりきることで得られる新たな視点です。行動の流れを直観や一般的な心理と照らし合わせて探るのではなく、あくまでもペルソナを意識して考えるべきといえるでしょう。
■代表的な販促品のアイデア事例
企業や商品のプロモーションでよく用いられる、販促品のアイデアは次のものが挙げられます。販促品によって効果的なシーンや販促につながる行動が異なるため、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
◇ラベル印刷ポケットティッシュ
販促品は品物によって単価に大きな幅がある中、ポケットティッシュは比較的安い単価で制作できます。日用品なので受け取ってもらいやすく、使うたびに広告を目にするので、キャンペーンやサービスを広く認知する効果が高いのが特徴です。
社名やサービスを掲載するだけでなく、電話番号やホームページのQRコードを分かりやすく表示することで、次の行動につなげやすくなります。
◇オリジナルウェットティッシュ
ウェットティッシュは、ポケットティッシュに次いで実用性が高い日用品系販促品です。ポケットティッシュより単価が高いので、販促品だけでなく、商品の購入やサービスの利用のお礼として使われるケースもあります。
公官庁や各種協会のPRや啓発を目的とする場合は街頭で配布することもあるようですが、コスト面の観点から、イベントやセミナーなど、特定のターゲット層が集まる会場で配布されることが多いです。
◇オリジナルトイレットペーパー
販促品の中でも、トイレットペーパーは後発組です。目新しさと生活必需品という理由から、多くの人に喜ばれることで人気が徐々に高まっています。景品や粗品、プレゼントとして利用するほかに、積み上げてディスプレイするなど、変わった使い方も可能です。
ペーパーのロール本体に、オリジナルの絵柄(最長86cm)を繰り返し印刷できます。
商品やサービスの紹介だけでなく、伝えたいメッセージや独自のストーリーを印刷して、トイレ内で読んでもらうことを狙いにする方法もおすすめです。
■まとめ
販促品を受け取ってもらい、購入やサービスの利用に誘導するには、販促の基礎を踏まえることが大切です。ターゲットとペルソナを設定して消費者の目線に共感しながら企画を立てていくことが重要です。ペルソナになりきって、販促品を受け取った後の思考や行動を体験すると、新たな視点や気付きが得られるでしょう。ティッシュ系の販促品は王道といえますが、アイテムによってさまざまな活用方法があります。適したシーンや狙いに合った販促品を選ぶことで、自社の認知度の向上、商品やサービスの販促といった効果を発揮するでしょう。